« 2008年5月 | トップページ | 2008年8月 »

帝王学

 中学生の時だったか高校生の時だったか、友人のAがこう言った。

「なあ、帝王学って判るか?」

 当然、僕は知るはずも無く、人の上に立つ者としての術を身につけることだとか答えたと思う。するとAは期待どおりの答えに満足したのか、チッチッチっと人差し指を振って見せた。

「ばーか、いいか?そんな2流、3流の話じゃないんだ。本当の帝王学って言うのはな、・・・」

 Aの語る帝王学っていうのはこうだ。

 帝王学を身につけさせられる者、判りやすく言えば例えば昔の皇太子殿下とかの身分にある人たち。幼いころ、お庭を散歩中にふと池の方へ向かわれた。するとお付きの侍従たちは何をするか?ただ黙って殿下を掴んでくるりと向きを変え、違う方向へと歩かせる。また向きを変え池に向かったとしても、やはり同じことを繰り返す。決して「池に落ちると危ない」とかを殿下に教えたりはしないのだそうだ。彼らはひたすら殿下に危ない思いをさせない、つまり恐怖を感じさせないことに全力を注ぐのだそうだ。

 こんなことをして何になるのか?当然、当時の僕もAに尋ねた。そして、その答えに愕然としてしまった。

 人間というものは、危険な思いなどをしないで育っていくと、やがて感情が欠落して行き、例え国家の存亡の危機に際しても、恐怖などを知らないので、平然としていられるのだそうだ。まあ確かに一理あるような気がする。ピンチの時に上がオタオタしていたら下の者はたまったもんじゃあない。うすら馬鹿でもいいから、ボーっと落ち着いていてくれたほうが良い。

 さて、何でこんな話を始めたかというと、少し前になるけれど学校の天窓から小学生が落ちて亡くなったっていう事故が報道されて、この話のことを思い出したってわけだ。

 この亡くなった子供さん個人に対して、どうこうという話をするつもりは全く無い。

 この他にも子供が犠牲となった事故に際して、僕が一番違和感を感じるのは、報道の姿勢。

 池に子供が落ちて亡くなった、この池の管理はどうなっているのか!

 天窓の管理は、引率の者の責任はどうなっているのか!

 等‥

 全く同じ論調ではないか?それぞれの事故は、確かに可哀想だし、同じ事故が再び起こらないようにするべきだとは思うけれども、誰かを責任追求して正義ぶるっていうのは、いかにも勧善懲悪好きのマスコミっぽい話だ。一番肝心な話を誰もしたがらないから、ますます問題の本質が見えなくなってしまう。いや、答えは皆判っている筈だ。

「池で遊ぶと、落ちて死ぬかもしれないよ」

「天窓っていうのは、薄く作っているから落ちて死ぬかもしれないよ」

 僕らは侍従を引き連れているわけではないのだから、危ないことははっきりと

 あ ぶ な い か ら や め ろ

って教えないと判らない。日本中恐怖心を持たない、無茶ばかりする人間だらけにして一体どうするつもりだ?庶民は自分の力と知恵で生き抜いていくしかないのに、先に言ったような帝王学ばりの人間を育ててはいけない。

 亡くなった子供の親御さんにはとても酷な話だけれども、他の親御さんはちゃんと今回の事故を受けて、子供さんに教えるべきだ。マスコミの言う「管理体制云々」の話だけではこのような悲惨な事故は無くならない、絶対に。

 危ないことを危ないって教えられていない者に、自制しろって言っても判るわけないよね、だって帝王学を身につけているんだから。

| コメント (0) | トラックバック (0)

期待すべきこと

 仕事にかまけていたら1ヶ月も経ってしまいました。

 最近うんざりしていることは、例の秋葉原の事件報道。放っておけば次から次に怪しげな情報と無責任なコメントの垂れ流し。犯人の過去をほじくって、あーでもないこーでもないとやかましい。まあ、あれだけのことをしたわけだし、本人も望んでいたようだから、ある意味マスコミが本人に成り代わって、その願いを完成させているわけだ。

 しかし、節操の無いコメントの中で、ずば抜けたアホさ加減を見せてくれた人たちが各局に居た。一番馬鹿だと思ったのは、T○Sお昼の「ピ○ポン」どーしようもない。福○とかいう奴は「警察官は何故もっと早く拳銃を使わなかったのか」とか、もっともらしいことを言っていたが、少しだけ考えてみてほしい。何百・何千という360度無関係な人が取り囲んでいる中で、拳銃をぶっぱなせってか?バーカ。そこに元捜査一課長とかいうおっさんもいたよな?何て言ったっけ「警察官は、とにかく拳銃を使わないように教育されているんだ」とか?意味が解らん。ちゃんと人の少ない路地に入って拳銃で威嚇したんだろ?使っているんじゃないか。

 少し考えれば解る事を、感情で処理しようとするから馬鹿丸出しになってしまう。自分もそうならないように気をつけよう。ついでに加藤のようにもならないように。

| コメント (0) | トラックバック (0)

« 2008年5月 | トップページ | 2008年8月 »