« 続・亡霊(ファントム)たちの宴21 | トップページ | 続・亡霊(ファントム)たちの宴23 »

続・亡霊(ファントム)たちの宴22

新田原の春風 その4  

 2次会にと予約している店は、1次会から歩いて5分と少しくらいの場所にある、DIさんや防府の鬼御一行様方と痛飲したバーだ。たった2階なのに、気の遠くなるような真っ直ぐで長い階段を昇った先にあって、暇なことを売り物にしている変なマスターがそこには居る。暇なことを売り物にしているくせに、最近ぼくが行く時はけっこう客の入りが良くって、だから今回はと手前から予約を入れてたんだけれど、果てしない階段を昇った後にドアを開けると、やっぱり満員だった。マスターが「ごめん」とか言いながら走り寄ってきて、ぼくは少し溜息をついて、秘密のドアを開けて更に階段を昇っていく。「下が空くまで上でゆっくりお願いします」なんて声も慣れっこになってるから「それまでダバダ(火振)を瓶ごと持ってきて、ダバダ好きの人(Kゾーさん)が居るき」って、こっちも遠慮しない。15畳くらいの畳の個室なので、バーの2次会っていうよりも1次会の延長戦みたいな気分。でも、EMさんは気に入ってくれた様子で
「ここやと、もう何か貸し切りみたいな気分になれますなあ」
と早速戦闘モードに。CYくんは去年新田原で飲んだ時には「酒はあまり強くないんですよ」なんて言っていたけれど、何が何が、今回は顔を真っ赤にしながらもかなり健闘している。Kゾーさんはダバダを抱えるようにしてガンガンの飲みっぷり。2月頭に防府北基地へお邪魔した時に撮影した、若かりし頃のDIさんの写真を肴に「うそ、可愛いやん」「ああ、ここのところに今の面影がある」なんて更にピッチが上がっていく。このことをDIさんに話すと絶対に「恥ずかしいから勘弁して下さいよ」なんて苦笑するんだろうなと妄想を広げて、事実防府北基地の航空祭でDIさんは、これとほぼ同じようなことを言って頬をボリボリ掻いたのだけれど、それはまた別の話。
 しばらくして「下が空きました~」って声がかかり、民族大移動よろしくグラスを持って階段を降りる。やっとこれで2次会が始まったっていう気分になる。
 やがて仕事が済んで駆けつけてきたK内くんも加わって、あちこちそちこち、あんな話やこんな話、きっと守秘義務にはかからないんだろうけど、色んな失敗談なんてのも聞かせてもらって、でも本人の名誉もあるし、あ~話したいけど話せない。
 ただひとつ、米軍との演習時の話で「自衛隊は『実戦を踏んでいない』ってことで軽く見られる」なんて悔しがってたけど、それは違うと思う。奴らが強いのはTVゲームの部分だけだ。ぼくの愛するF-4vsF-22のハードの問題だけだということ。例え実戦を踏んでいないとしても、じゃあ同じハードで闘った場合ソフトは互角以上に優秀だと思えるわけ(例えば、以前F-4とF-22が模擬空戦をした際に、F-4が撃墜位置に入ろうとしたもんだから急遽訓練が中止になったっていうヨタ話がネットか何かにあって、その話を新田の飲み会の時に聞いてみたんだけども、その時の現場で模擬空戦に参加していたという人の反応が「そんなことが起こりうる筈がない」なんて思いっ切り『完全否定』だったものだから、ぼくは密かに「ああ、事実なんだ」と今も信じているわけで、まあ米軍としても、最新鋭機が何かの間違いにしてもご老体のF-4に撃墜されそうになりましたじゃあシャレにならないわけだから関係者の完全否定も仕方ないことなんだろう)だから、もっと自信を持っても良いと思う。詰まるところ奴らの実戦(空に限定して言えば)っていっても、本当に血みどろの中に居るわけじゃあなく、単に図上演習の延長線上だけだってことだ。何故なら奴らはイラク戦争の時に、自信満々に最初の第一撃でフセインを葬り去ったと発表していたわけで、これが事実でないことは今や世界中に知らない人はいない。子供が大人とケンカしないように、自衛隊が実戦経験がないなんてことを今更持ち出してくるっていうのは、それだけ日本の自衛隊の存在感を無視できなくなっていることの裏返しってことにならないかな?

          *          *          *

 前回の話を蒸し返してしまうんだけど、何とか「やすらぎ」って復活させることはできないんでしょうかね?あの店の鮮烈さというのは、今でもぼくの脳裏に焼き付いていて、多分だけどもぼくだけじゃなくて、かなりの人数の故郷のようなものなんじゃないかと思う。思い入れなんかは、ぼくごときが口出しするのも失礼にあたるのかもしれないけれど、本当に失われてしまってからでは遅いような気がして。
 とりあえず、もしこれを読んだ人であの店に対する熱い思いがある人は、何かコメントを下さい。ぼくはあの店の、最後の数年間を知っているに過ぎないので、ぼくの知らないあの店を教えて頂きたい。多くの人が語ってくれれば、その思いは伝わるかもしれないし、伝わらなかった(復活しなかった)としても、そこで語られた言葉は多くの人の記憶として残っていきます。どうかお願いします。
 

« 続・亡霊(ファントム)たちの宴21 | トップページ | 続・亡霊(ファントム)たちの宴23 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1007465/30012515

この記事へのトラックバック一覧です: 続・亡霊(ファントム)たちの宴22:

« 続・亡霊(ファントム)たちの宴21 | トップページ | 続・亡霊(ファントム)たちの宴23 »